カキは、世界中で通じる日本の代表的果物だった。
親愛なる君に

博報堂でニューヨークにCMのロケに行っていた1980年代後半、
無性に柿が食べたくなったことがありました。
レストランでは「パーシモン」というところもありましたが、
「カキ」でも、通じました。
「パーシモン」は、ゴルフクラブなどに使う「柿の樹」のほうのニュアンス
で使われていたようです。
アメリカだけでなく、「カキ」は、世界中で通じました。
「カクゥイ」「カヒ」と微妙に発音が違っても、
世界に通じる日本の代表的果物なのです。
江戸時代まで、これほど日本には果物はたくさんありませんでした。
和食店で「水菓子」と言われるデザートの「スイカ・梨」。
「栗」は、木になるので、「木菓子」。
紀伊国屋文左衛門が江戸に運んだミカン。
あとは、柿・甲州ブドウ。
メロンのかわりだったのは、マクワウリです。
現在、日本でいちばん多く輸入しているバナナも、リンゴも明治以降なのです。

                        中谷彰宏拝
P.S.
「トリビア」を見る時の君の「へえー」も、好きだよ。