男子トイレに行列のできるお芝居。
(『クドい!』17)
親愛なる君に

今年も関根勤さん座長のカンコンキンシアター17『クドい!』に、
行ってきました。
『クドい!』の3つの面白さ。

(1)
男子トイレにあれだけ行列のできるお芝居は、
『クドい!』しかありません。
普通、お芝居というと、女子トイレに行列ができても、
男子トイレは空いているというのが相場です。
まるで、工業高校に来たような気分を味わえます。

(2)
4時間という長さが、短く感じられる。
最初から、覚悟ができているので、短く感じられるのです。
「今日は、今までで、いちばん長い公演になりました」と、言われると、
「あなたには、本気になりそう」と、風俗のお姉さんに言われたような、
うれしさを感じます。

(3)
熱気と酸欠の中、修行を終えた満足感を
帰りの靖国通りで味わえる。
お金を払ってぶたれに行くSMクラブのお客さんの気持ちにも似ている。
この虚脱感こそが、『クドい!』の醍醐味です。

アンケートに「ラッキィ、死ね」と書くのではなく、
「ラッキィ、一緒に死んでくれ」のコメントを書いた人が、
『クドい!』を観た感激を、最も端的に表現していました。

                        中谷彰宏拝
P.S.
初めての人にはキツイですが、常習するとだんだん病みつきになります。