受験レベルでは役に立たないけど、最高に面白い授業があった。
(金本師)
親愛なる君に

僕の大好きな身体の達人・齋藤孝さんが、
駿台予備校に通っていたというのを読んで、感動しました。
そして、日本史の金本先生のファンだったというのを知って、
ますます感動しました。
金本先生の授業は、最高に面白かった。
金本先生の息子さんも、同じ日本史の先生として、
駿台で教えられていました。
予備校なのに、年中休講で、年末にまとめて、
8時間ぶっ続け講義などがあった。
金本先生は、もっとも差し入れの多い先生だった。
一升瓶が、教壇に差し入れされていて、
喉を潤しながら、熱弁をふるわれた。
金本先生の授業の最大の特徴は、
「決して受験レベルでは、役に立たない」ことだった。
面白く、そして、受験に役に立たない。
そういう意味で、金本ファンは、
日本史で全国トップという学生と、
理系で、日本史はいりませんという学生が中心だった。
金本先生の授業は、講義というより、講談だった。
先生というより、弁士だった。
テキストも、日本正史だったり、梅原猛さんの『隠された十字架』
だったりしました。
江上波夫博士の「日本騎馬民族国家説」を金本先生に
習った時、堺出身の僕は、騎馬民族の血を再確認しました。

                        中谷彰宏拝
P.S.
録音テープを探せば出てくるような気がします。