中谷本は〈好き嫌い本〉や〈事件本〉だ。
(『101H』)
親愛なる君に

「好き」と「嫌い」がハッキリ分かれる本を、僕は書きたいと思います。
それを〈好き嫌い本〉と僕は読んでいます。
「こんなヘンな本、書かないでください」と言われるような本を書きたい。
『死ぬまでにしなければならない101のH』は〈好き嫌い本〉です。
事件が起こる本は、素晴らしい本です。
これは〈事件本〉です。
〈事件本〉は、事件について書いた本ではなくて、
その本が事件を起こす本です。
『101H』は、事件も、起きています。
『101H』について、ある女性から、こんなお手紙をいただきました。
彼女は、「こっそり『H券』だけを手に入れられないかな」と、
本屋さんに平積みしてある『101H』を調べたら、
もうすでに、同じことを考えている人が、いたとのことです。
本の中身よりも、「H券」が欲しいというのも、
ある意味、うれしいことです。
その人は、「H券」の抜けた本を、いちばん下に回してくれたそうです。

                        中谷彰宏拝
P.S.
「H券」が抜けていたら、手書きでも、僕は受け付けます。