年老いた盲導犬を、神様は子犬に戻してくれる。
親愛なる君に

大好きな番組ほど、見ることができないことがよくあります。
そのひとつが、盲導犬のドキュメンタリーです。
最後はいい話になるのはわかっていても、
かわいそうな場面に耐えられなくて、録画したビデオを
なかなか見ることができないのです。
『どうぶつ奇想天外!』のスペシャルで、とうとう見てしまいました。
盲導犬は、ブリーダーさん、パピーウオーカーさん、訓練師さん、
ユーザーさん、老犬ホーム、と出会いと別れを繰り返していきます。
これは、動物にとっても、飼い主さんにとっても、
かなり悲しいことです。
盲導犬の定年は、10歳。
リラックスできない盲導犬の老犬ホームのシーンが、
涙なくしては見ることができないのです。
主人公の老犬は、老犬ホームではなく、
パピーウオーカーさんの家で余生を過ごすことになりました。
パピーウオーカーさんの家族を見た瞬間、
老犬は、一目散にダッシュでかけよりました。
盲導犬は、ダッシュをしてはいけないのです。
パピーウオーカーさんの顔を見た時、
老盲導犬は、子犬に戻ったのです。
そこで、涙。
10年近くも前に遊んだ手袋にかみついで遊びました。
盲導犬は、かんだり、遊んだりしてはいけないのです。
そこで、また涙。
でも、見てよかった。

                        中谷彰宏拝
P.S.
君の動物が好きなところが、僕は好きだよ。