売れる本より、悔しがる本を作りたい。

親愛なる君に 次の本の企画を考える時、 僕が考えているのは、「どうしたら売れるか」ではありません。 ファミリーの他の出版社の編集者が「悔しがる企画にしたい」 ということです。 「売れる本をよそに取られた」ではなくて、 「楽しそうな企画を、とられた」と悔しがらせたいのです。 長いつきあいのダイヤモンド社の土江英明さんや PHP研究所の中ヒトミさんは、きっちり悔しがってくれます。 僕は、「悔しがらせがい」があります。 「楽しそうな企画」は、「思い切った企画」です。 「思い切った企画」を悔しがれるということは、 優秀な編集者であるという証拠です。 ひとつの勇気のある出版社で、「楽しそうな企画」が出ると、 ほかの編集者も、悔しがってくれるので、 すべての本が、面白くなります。 その結果、本を読んでくれる人が、ハッピーになれるのです。 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　彰宏より。 P.S. 「面白すぎる」と悔しがる君は、読者というより、 もはや編集者だね。