簡単そうに見える料理が、いちばん難しい。
(ナポリタン・スパゲティ)
親愛なる君に

最近、ナポリタン・スパゲティが、マイブームです。
高級なトマトソースではなくて、
トマトケチャップのナポリタンです。
イタリアンレストランにあるパスタではなくて、
喫茶店にあるスパゲティです。
「こんなお店で?」というようなお店で、
おいしかったりします。
高級すぎるお店は、意外に凝りすぎていて、
懐かしのナポリタンではなかったりします。
大阪の喫茶店では「イタリアン・スパゲティ」という謎の呼び方でした。
あれは、イタリアにはなくて、きっとアメリカ料理だと思います。
ひょっとしたら、和食かもしれません。
最近のブームと言うより、リバイバルブームです。
大学時代、本と映画に全財産を注いでいた頃、
食費節約のために、自分で食事を作っていました。
ナポリタン・スパゲティは、その頃の定番メニューでした。
もちろん、高級な食材は、入れません。
ハム・ピーマン・タマネギです。ぎりぎり、マッシュルームまで。
コツは、ケチャップの量です。
麺にしっかりからみながらも、
ケチャップが多すぎないというところが難しいのです。
これは、自分で作って何度も失敗してみないと、わかりません。
簡単そうに見える料理が、いちばん難しいのです。
いいかっこしないで、
ナポリタン・スパゲティのような本を、作りたいと思います。

                        彰宏より。
P.S.
今度、作ってあげるね。