唐沢版『白い巨塔』は、2つのジンクスを破った。
親愛なる君に

リメイクドラマは、なかなか難しい。
「やっぱり、前のほうが、良かったね」と言われるからです。
見る人は、最初からその感想を言おうとして、見ています。
舞台も、「やっぱり初演のほうが良かったね」ということで、
「私は、初演を見ているけどね」と、ちょっぴり自慢をしているのです。
『白い巨塔』は、テレビ版だけでも4回目のリメイクだけど、
田宮二郎版(2回目)に勝るとも劣らず、
唐沢寿明版も、かなり面白い。
田宮版が名作であるので、これは、大変なことです。
『白い巨塔』は、大きく分けて、3つのパートに分かれます。

1.教授選。2.誤診裁判。3.再審。

TVドラマにしやすいのは前半3分の1の教授選のところで、
中盤以降は、なかなか難しいのです。
ところが、唐沢版は、弁護士の悪玉善玉のキャラ設定の巧みさで、
面白さが失速せず、さらに厚みを増しています。

1.リメイクは、オリジナルを乗りこえられない。
2.2クールものは、2クール目は失速する。

この2つのジンクスを、唐沢版『白い巨塔』は、見事に破りました。

                        彰宏より。
P.S.
『白い巨塔』のモノマネが好きな君も好きです。