横浜の海から見る富士山は、映画のように大きい。
(クリスタル・セレニティ号)
親愛なる君に

バレンタインデーに、日本には春一番が吹きました。
クリスタル・セレニティ号の停泊している横浜大桟橋には、
海からの春一番が吹いていました。
翌日、朝ごはんを食べた後、デッキに出ると、
アメリカ人のおばちゃんに、「ちょっと、こっちへきてみて」
と呼ばれました。
おばちゃんの指差すほうを見ると、
雪化粧をした巨大な富士山が、くっきり浮かび上がっていました。
昨日の春一番で雲が飛ばされて、浮かび上がったのです。
豪華客船の12階のデッキから仰ぐ富士山は、
これまでに見た高層ホテルから見た富士山とは、まったく違って見えました。
映画『ラストサムライ』で、150年前の横浜が忠実に再現されていました。
日本映画でも見たことがない見事な歴史的CGに、驚かされました。
電信柱の多さに、リアルさを感じました。
その時、富士山があまりに大きいので、
これくらいの誇張は映画のウソとしてOKかなと、思っていました。
セレニティ号から、実際に横浜の海から見える富士山を見て、
ハリウッド映画が、誇張でないということを思い知らされました。
横浜から見える富士山は、東京から見るよりはるかに大きいのです。
しかも、海から見ると、さらに大きいのです。
自由の女神も、マンハッタン側から見るのと、大西洋側から見るのでは、
まったく違ったものになります。
自由の女神を見たタイタニック号の乗客って、
きっとこんな感動をしたのでしょう。

                        彰宏より。
P.S.
海から見た世界の街を、一緒に見てまわろう。