コントは、アップになることで、ドラマになる。
(松本人志さん2)
親愛なる君に

松本人志さんの『スーパー一人ごっつ』で、
好きなコーナーの2つ目は、「電話」です。
松っちゃんが、有名人の友達の家に電話をかけると留守で、
お母さんに伝言を残すというコントです。
この「電話コント」の凄さ3つ。

1.電話のアップのみ。
『一人ごっつ』は、松っちゃんのカット割りへのこだわりが、
強烈に出ています。
コントは、たいてい説明的にするために、
どうしても、ルーズな引き絵になります。
『一人ごっつ』は、説明を省略して、どアップにします。
CM屋の僕は、不必要な絵を入れずに集中したいので、
やっぱり、ギリギリアップにするので、
『一人ごっつ』のサイズは、心地いい。

2.電話を受ける木村祐一さんのお母さんの優しい関西弁がいい。
「お世話になってますうー」
「私も言うんですけどねー、言うたらまたガーと言われるんで、
言えないんですうー」という最後の「うー」がいい。

3.いちいちとるメモがいい。
メモって、不思議ですね。
なんでもない言葉が、メモされると、また違うニュアンスになります。
「そしたら、まとめさせてもらっていいですか」
と、お母さんが復唱するところも凄い。

                        彰宏より。
P.S.
こういう大阪弁があることを、君に聞かせたい。