電信柱には、天使が座っている。
(高木美佳写真集)
親愛なる君に

どんなカメラマンに出会えるかというのは、
取材の時に、楽しみのひとつです。
ロバート・ハリスさんとの対談の時に、撮影してくれた
高木美佳さんも、感性を感じさせるカメラマンでした。
高木さんの『高木美佳写真集』(明日香出版社)をいただきました。
3つのパートの最初の「CHU」がいちばん好きです。
キスのことか思ったら、電信柱の「柱」です。
コマーシャルの撮影の時、電信柱には、ずいぶん困らされました。
電信柱があるおかげで、夢のある世界が、現実に引き戻されるのです。
その邪魔者の電信柱を、逆に主役にしてみるという感性が、さすがです。
「思い出の電信柱3」を、リストアップしてみました。
僕の思い出の電信柱1は、予備校時代。
予備校の寮から見えた電信柱です。
震度4の宮城沖地震で、電線を引っ張りながら、揺れてました。
その脇で、東武伊勢崎線の電車が、急停車しました。
思い出の電信柱2は、中学時代。
空手を覚え始めた頃、高く飛べるように、飛び蹴りをしながら帰ってました。
思い出の電信柱3は、大学時代。
別役実さんのお芝居は、セットは電信柱1本しかなかったけど、
それだけで、ぐぐーっと、不思議な世界に引き込まれました。
君の「思い出の電信柱」は何ですか。

                        彰宏より。
P.S.
電信柱には、天使が座っているのです。