ええ話には、泣けるがな。
(映画版『クイール』)
親愛なる君に

映画版『クイール』を観てきました。
NHK版『クイール』も抜群のキャスティングで面白かっただけに、
心配だったけど、よかった。
たいていこういう場合は、
「やっぱり、あっちのほうが、ええわ」と言われやすいんだけど、
どっちも、違う味で、よかった。
「関西風と関東風のどっちが好き?」というのと同じくらい、
どっちも好きでした。
映画版は、関西風でした。
同じストーリーなんだけど、違う味わいになっています。
共通しているのは、物語や登場人物ではなくて、
犬に対する愛情であり、取り巻く人間への愛情なのです。
エンドタイトルで、席を立つ人が1人もいなかったのは、
久しぶりの気持ちのいい映画館体験でした。
「撮影は、大変だろうなあ」
「CGにはない、生の動物の体温があるなあ」
と、作り手の苦労を考えてしまいそうになる。
ぐっとこらえて、
やっぱり、「ええ話には、泣けるがな」と言わせてもらいます。

                        彰宏より。
P.S.
君が泣くさかい、つられて涙が出てしもたやんか。