おばあちゃんの職業を聞くと、自分を発見できる。
親愛なる君に

前に、母親から、電話がありました。
「あんたの本に、DNAって、出てくるけど、何?」
母親は、一生懸命、僕の本を読んでくれています。
「遺伝子ですね」
「なるほど、勉強になるね」
それからまた、電話がありました。
「DNAで、言うとかなあかんこと、思い出したわ」
「なんですか?」
「私のおかあちゃん、割烹料理屋さんをやってはったんよ」
それは、初耳でした。
おじいちゃんが、自転車屋さんをしていたのは知ってましたが、
おばあちゃんは、専業主婦ではなかったのです。
「だから、私が、OL経験もないのに、スナックできたんも、
あんたがサービス業をしてるのも、
おかあちゃんのDNAやね」
自分について、まだまだ知らなかった大切なことがあって、面白いね。
おじいちゃんの職業は知ってても、おばあちゃんの職業って、
意外に知らないよね。

                        彰宏より。
P.S.
君のおばあちゃんも、君を見てると、きっと何かしてたと思うよ。