ご飯がおひつで出てくる食堂は、奥が深い。
親愛なる君に

ご飯が、おひつで出てくる食堂が、好きです。
いちいちお茶碗に盛り直さないといけないから、
ひと手間、面倒なんだけど、
それがなんか、ぜいたくなおいしさを感じさせます。
演劇科の頃、通っていた早稲田の食堂「おふくろ」では、
どんぶり2杯分のご飯が入っているおひつで出てきました。
2杯分あると、いろいろ作戦を立てることができます。
お茶碗にご飯をおいしく盛るコツは、軽めに盛ることです。

1.白ご飯を味わう。
2.おかずをバウンドさせて、味わう。
その際は、ハンバーグや生姜焼きといった汁気の多いものがいい。

3.オプションでとったタラコを乗せて、味わう。
4.生卵を交ぜて味わう。
ほぼ、このあたりが、おひつご飯懐石のメインに当たります。

5.テーブルにのっているサービスのふりかけをかける。
6.しめは、お茶漬けにする。

おひつご飯は、実にバリエーションのある懐石料理なのです。
禁じ手は、お茶碗によそわずに、おひつごと食べることです。
実に、男らしく、早稲田らしく、魅力的な食べ方ではありますが。

                        彰宏より。
P.S.
君のご飯は、僕が盛ってあげるね。