優秀な編集者より、熱意のある編集者と、本をつくりたい。
親愛なる君に

本を出すのがなかなか難しいご時世に、
毎月、中谷本を出している出版社があります。
ダイヤモンド社・PHP文庫・全日出版です。
「本を出す時は、出版社のほうから中谷さんに持ち込まれるのですか?
それとも、中谷さんのほうから出版社に持ち込まれるのですか?」
と、よく聞かれます。
僕が、本をつくる時の原則があります。

1.出版社とつくるのではなく、編集者とつくる。
2.企画は、自分からも出すし、編集者から出た企画も、する。
3.編集者には、企画を催促しない。

「企画を考えます」を言って、しばらく連絡のなくなる編集者もいます。
そんな時、「なんか、思いついた?」とか、「あれ、どうなった?」とか、
こちらから連絡しません。
そこに、熱意の差があるからです。
僕は優秀な編集者より、熱意のある編集者と本をつくりたい。
熱意は、必ず、連絡になります。
「こんなのしか、思いつきません」でも。
「助けてください」でも、頻繁に熱意のある編集者は連絡があります。
「なんか思いついたら連絡します」という編集者には、
どんなにその出版社向きのアイデアを思いついても、
僕のほうから提案しないようにしています。
出版社の規模も、関係ありません。
編集者の熱意を大切にするのは、
その本を読んでくれる読者の方の思いを大切にしたいからです。

                        彰宏より。
P.S.
毎月、中谷本を出しつづけるダイヤモンド社の編集長土江英明さん、
編集者のNさん、
PHP文庫の許斐健太さん、
小さい出版社なのに毎月、中谷本を出してしまう全日出版の編集者、二宮由佳さん、
の熱意は、読者にも伝わっていると思います。