ロマンチストのDNA。
(一(はじめ)おじさん)
親愛なる君に

僕の父方の家系は、
商売と芸術の兼業の家系です。
僕のおじいさんの萬太郎さんのDNAが、父親の兄弟、そして僕の代まで
綿々と流れています。
父親は、11人兄弟の9番目。
面白いキャラクターぞろいなので、それだけで1冊の本になります。
僕のおじさんに当たる、父親の兄弟の長男の一(はじめ)さんは、
スーパーマーケットを経営し、画家でもあり、骨董屋さんもしています。
もうひとつの父親の兄弟の共通点は、信心深いことです。
一さんは、大病をしてから、キリスト教を始められました。
一さんから届く手紙は、
お手製の便箋にも封筒にも、
季節感あふれる雑誌の切り抜きのコラージュが一面にほどこされています。
差出人を見なければ、きっと女の子が送ったと思われる手紙です。
ロマンチックな82歳です。

                        彰宏より。
P.S.
「勉強、頑張ってください」というメッセージも、
45歳が受け取ると、新鮮で素敵です。