マスコミデビューは、小学校1年生の詩だった。
親愛なる君に

僕の書いたものが、初めてマスコミの活字になったのは、
新聞に載った詩でした。
小学校1年生のデビューでした。
自分で投稿したのか、先生が投稿したのか、記憶が定かではありません。
詩の内容は、覚えています。
学校からの帰り道、稲刈りの終わった田んぼには、
レンゲのタネがまかれます。
牛君たちが、自由に放たれていて、土を自然に耕すのです。
牛君の糞が、レンゲの肥やしになります。
レンゲが、また牛君たちのエサになって、ふんがまた肥やしになります。
レンゲは、空気中の窒素を吸収して根にためるので、
これも土の栄養になります。
田んぼの中に、宇宙があるのです。
レンゲの花が、いっせいに田んぼを紫色に染めます。
僕の紫の色見本は、田んぼに咲いた一面のレンゲです。
あの紫は、大きな宇宙の色なんですね。
たった4行の詩でした。
覚えているのは、最後の1行です。
「牛乳ビンに入れて、お母さんにあげた。」

                        彰宏より。
P.S.
この長い物語を、どう4行にまとめたのかが、謎です。
でも、子供の頃から、センチメンタルな詩人だったようです。
むしろ、そこから、ちっとも変わってないということですね。