別の仕事に向いているような人のほうが、魅力的だ。
(金井壽宏先生)
親愛なる君に

神戸大学大学院の経営学研究科の教授の金井壽宏(としひろ)先生は、
先生とは見られないくらいユニークな先生です。
手紙を書く時、いつも「壽」の字が、倍くらいの大きさになってしまいます。
僕が初めて金井先生にお会いしたのは、
僕がまだ博報堂のサラリーマンの頃でした。
大学の先生にも、面白い人がいるんだなと感激しました。
先生というより、頭の回転の速い
ラジオのパーソナリティのようなキャラだと感じました。
今からもう一度、大学に入り直すとしたら、
面白い先生のいる大学を選ぶでしょう。
いい大学だから、面白い先生がいるとは限りません。
予備校を選ぶのも、自分が好きな先生がいるところというのが、基準です。
好きな先生に教わると、勉強したくなるのです。
大学の先生で、面白い先生に巡り合えることは、貴重なことです。
そんなことをいうと、大学の先生に叱られそうですが、
「一緒にご飯を食べたい」と思える人に巡り合える確率が
低いグループに入ることは、間違いありません。
面白いというのは、ギャグを言うということではなくて、
人間的に魅力があるということです。
たまたまその仕事をしているというだけで、
本当は他の仕事をしていたかもしれないような人が、
魅力的な人なのでしょうね。

                        彰宏より。
P.S.
君も、本当は別の仕事をしていたかもしれない。
だから、今の仕事をしていて、良かったんだね。