坂道には、いつも日が当たっているわけではない。
(『タモリのTOKYO坂道美学入門』)
親愛なる君に

タモリさんが『TOKYO★1週間』での連載をまとめた
『タモリのTOKYO坂道美学入門』(講談社)が、面白かった。
坂道というと、僕には「日の当たる」が枕詞につきます。
石坂洋次郎さんの名作は『陽のあたる坂道』というタイトルがついた時点で、
勝負あったです。
ところが実際には、味のある坂道は、曲がりくねっていたりするので、
日が、ガンガンに当たっているって、少ないんですね。
だから、貴重なんです。
「日の当たる坂道」の日は、ガンガンなドピーカンではなくて、
奥のほうに、うっすら木漏れ日がチラチラ揺れている
という感じなんですね。
そんなことを、タモリさんが選んだ坂道の写真を見ながら、気づきました。
そんなことを踏まえて、
僕がこの本の中から選んだベストショットは、「狸坂」です。
柴犬が、いい感じで寝ています。
うちの柴犬オーちゃんが出窓で日なたぼっこして寝ているのと、
そっくりです。
これが、「日の当たる坂道」なんですね。

                        彰宏より。
P.S.
明日は、僕の好きな東京の坂道をお話しします。
君も、好きな坂道を思い出してみてください。