演技力をほめられるより、はまりましたねとほめられるのが、うれしい。
(TBS『獄窓記』)
親愛なる君に

TBSで2時間ドラマ『獄窓記』を撮影しています。
今回のドラマは、刑務所が舞台になるのですが、
2時間ドラマでも、サスペンスものではなく、ヒューマンドラマです。
台本を読んだら、なかなか面白い。
原作を読んだら、また面白い。
山本譲司さんの原作は、ポプラ社というのも、
この間、坂井社長や野村編集部長と食事をしたばかりだったので、
不思議なご縁です。
オファーがあった時、安部譲二さんと聞き間違えて、役を想像しました。
(刑務所ものだったら、役は、嫌われ役のエリート刑務所長かな、
たまには、受刑者もやってみたいな)
作者は聞き違いだったのですが、
刑務所ものは、正解でした。
僕の役は、クールな検事役です。
悪役の出ないドラマの中では、いちばんクールです。
市川哲夫プロデューサーに、
「中谷さん、この役、はまりましたね」と言われました。
僕は、演技力をほめられるより、「はまりましたね」と言われるのが、
いちばん、うれしい。
いちばん、期待にこたえられた気がするからです。
送りバントを指示されて、きっちり送れて、
おまけに自分もセーフになった気分です。

                        彰宏より。
P.S.
次は、丸坊主にして、危ない受刑者もやってみたいと思います。