なじみの本屋さんをつくることが、新しい街になじむコツ。
(【思い出の本屋さん(1)】御茶ノ水・丸善)
親愛なる君に

思い出の本屋さんをたどると、いろんなことを思い出します。
思い出の本屋さんシリーズ(1)。「御茶ノ水・丸善」。
東京に来て、最初の街は、駿台予備校のあった御茶ノ水でした。
19歳の僕にとっての東京は、御茶ノ水のことでした。
子供の頃から、帰り道の寄り道は、
いつも本屋さんでした。
19歳になっても、東京に来ても、その習慣は変わりませんでした。
御茶ノ水・丸善には、参考書がたくさんありました。
参考書だけを買うのではありませんでしたが、
予備校生としては、本屋さんに寄るという行為の大義名分が立ちました。
当時つきあっていた恋人との待ち合わせも、ここでした。
初めての街で、なじみの本屋さんをつくることが、
その街になじむ僕のコツでした。
本を書くようになって、東京最初の本屋さんに、
僕の本が並んでいるのを見ると、感動しました。

                        彰宏より。
P.S.
本屋さんで、一緒に、待ち合わせをしよう。