富島健夫さんの官能小説は、僕にとっての青春小説だ。
(富島健夫さんと荷宮和子さん)
親愛なる君に

評論家の荷宮和子さんと、ダイヤモンド社の土江英明編集長と
ランチをしました。
荷宮さんと、また同じ好きなものを発見しました。
富島健夫さんでした。
危ないところで、先に言われずにすみました。
同じものをたまたま好きな場合、
先に言われると、マネしたみたいで、悔しいですね。
官能小説なら、なんでも感じるかというと、そうではありません。
官能小説は、小劇場と同じで、
1人1人に合う周波数が、かなり狭いのです。
アダルトビデオは、加藤鷹さんで育ったのと同じように、
官能小説は、富島健夫さんで育ちました。
高校時代、天王寺の図書館に行った帰りに、
電車の中で拾った「大阪新聞」の連載が、富島さんとの出会いでした。
予備校時代、富島さんの小説が、
『週刊プレイボーイ』で連載されていました。
当時つきあっていた彼女に、
「ヒロインの名前を、自分の名前に置き換えて、読んで」
と頼まれて、朗読していました。
僕の文体やベッドシーンは、かなり富島さんの影響を受けています。
富島さんのゴーストライトなら、できる自信があります。
ぜひ、させていただきたいと思うくらいです。
今でも、本屋さんで見つけると、買います。
お気に入りのシーンには、「ここから」という折り目をつけていて、
お気に入りのセリフには、赤線が引いてあります。
僕にとっては、富島さんの官能小説は、青春小説なのです。

                        彰宏より。
P.S.
今度、君の名前で、朗読してあげるね。