坂道には、思い出がある。
(【思い出の坂道(1)】『中学への坂道』)
親愛なる君に

思い出の坂道があります。
と言うより、坂道には思い出があるのでしょう。
僕の通っていた堺市の中学は、家から遠かった。
越境ではないわりには、遠かった。
歩いていくと、30分。
電車に乗っても、2つ隣の駅で、30分。
つまり、どこの駅からも遠かったのです。
中学は、向ヶ丘という丘の上にありました。
登校する時は、坂を上り。
下校する時は、坂を下る。
遅刻しそうな時は、坂を走って上らなければいけませんでした。
友達と話しながら帰る時は、下りなので、
早く着いてしまう寂しさがありました。
でも、だからこそ、学校は坂の上にあるのがいいんですね。

                        彰宏より。
P.S.
坂道を歩く時、誰もが、子供の頃に戻ります。
君の好きな坂道は、どこですか?