坂のある街には、本屋さんとデートコースがある。
(【思い出の坂道(2)】御茶ノ水)
親愛なる君に

僕の東京での最初の街は、御茶ノ水でした。
御茶ノ水は、まさに坂の街でした。
御茶ノ水は、江戸城を造る時に、盛り土をしてできた
神田台地の上にあったので、
四方八方に下がる坂がありました。
御茶ノ水橋から、駿河台下に下りていく坂道が、メインストリート。
坂の下には、神田神保町まで、本屋さん街が続いていました。
坂のあるところには、なぜか本屋さんもありました。
御茶ノ水駅から、当時、駿台予備校の本部校舎のあった
秋葉原方向に向かうマロニエ通りと呼ばれる道も、緩やかな上り坂。
そこから、明治大学の裏側に抜ける方向に、
急な男坂、曲がりくねった女坂がありました。
坂は、デートにもってこいの散歩コースでもありました。
御茶ノ水は、予備校生には、誘惑の多い
ロマンチックな街でした。

                        彰宏より。
P.S.
今度、御茶ノ水で、デートしよう。