・ と × だけで、無限の表情を描く。
(ミッフィー)
親愛なる君に

うさぎのミッフィーの絵本が、好きです。
ミッフィーの凄いところは、
これでもかと、シンプルになった線です。
「・」の目と、「×」の口だけしか描いていません。
なのに、こんなに無限の表情があるのです。
描き込んで表情が出るというより、
描かずに表情を出すというのは、プロの技です。
「丸書いてチョンチョンで、ラクしてお金を稼いでいいよね」
という人は、シンプルにしていくまでの壮絶な戦いが、見えない人です。
作者のディック・ブルーナさんは、
ミッフィーを、必ず正面から描きます。
正面からしか描けないのではありません。
正面から描くことで、読んでいる子供たちに、
見られている真剣さを感じさせるからです。

                        彰宏より。
P.S.
僕も、限りなくシンプルに書けるように、がんばります。