はるか何千キロも離れた島まで、本が旅人を連れて旅をする。
(奈良巧さん)
親愛なる君に

小学館の天才・編集者(現広告担当)の奈良巧さんが、
マレーシアの高級リゾートの「パンコール・ラウト」で、
中谷本を発見したというリポートを、くれました。
高級リゾートには、たいてい、ライブラリーがあって、
「パンコール・ラウト」のライブラリーに『涙をこらえている君に』が、
あったのです。
こういうのって、不思議ですね。
どうようにして、この本が、何千キロも離れた島までたどりついたのか、
ドラマを感じますね。
旅行者が、この本と旅をして、残して行ったのか。
ひょっとしたら、この本は、この島に来るまでに、
いくつもの場所を旅してきている可能性もあります。
『涙をこらえている君に』を読んでいた旅人は、
どんな旅人だったのか。
また、ここで、この本を手にする旅人は、どんな旅人なのか。
うっかりすると、日本海の荒波の似合いそうなこの本を、
南国の太陽の下で読んでいた人は、どんな人だったのか。
はるか異国で、日本人の落書きを発見する時のような、感動ですね。
本が、旅人と旅をするのではなく、
旅人が、本に連れられて旅をしているのかもしれませんね。
「パンコール・ラウト」のHPを見たら、
トップページに、ビキニのお姉さんが、本を読みながら寝そべっていました。
まるで、その本が、『涙をこらえている君に』のように、感じました。

                        彰宏より。
P.S.
携帯で写真を撮っている奈良ちゃんに、
「HPに投稿するんでしょ」と、つっこんでいる奥さんが、素敵です。