関西人は、着ぐるみのショーでも、真剣さを大切にする。
(『ゴールデン・エッグス』)
親愛なる君に

「最近、お薦めのDVDはありますか?」と聞かれると、
『ゴールデン・エッグス』(The World of GOLDEN EGGS) と、即答しています。
文字が英語なので、アメリカの高校を舞台にしたアニメのコメディの
日本語版かと、最初思っていました。
でも、そういう風に見せかけたコテコテ関西アニメでした。
コメディがいかに面白いかは、見てみないとわからないので、
説明はしませんが、はまる人ははまります。
あまりのスピード感なので、聞き取れない人は、聞き取れません。
『ゴールデン・エッグス』を見てると、
「面白いって、面白いことを言うことではないんだな」と、わかります。
登場人物は、みんな真剣なのです。
僕が最初に好きになったのは、教頭先生。
「いやあ、ロバート先生、コーヒーが似合いますねえ」という登場から、
この人は、面白いぞと、ひと目ぼれしました。
関西人は、なんでも、ほめる材料にします。
それから、関西人は、いつもふざけているように見られますが、
関西人は、一生懸命を大切にします。
第2巻に登場する、教頭先生の中学生の息子。
着ぐるみのヒーローのショーに、「あれは、本気、入ってた」と
何度も真剣に見直すところが、関西人の神髄です。
関西人は、着ぐるみショーでも、いい加減にすると怒り、
真剣にすると、評価するのです。
登場する人物は、必ず2人組みで、2人の仲良しさがよく出ています。
関西弁は、イントネーションではなくて、リズム感なんですね。

                        彰宏より。
P.S.
このDVDを、面白いって楽しめる君は、関西人じゃないのに、
関西人の遺伝子を持ったハーフだね。