トークは、コーヒー1杯で粘るファミレスで、鍛えられる。
(『THE3名様』)
親愛なる君に

原作が面白いものほど、映像化が難しい。
実写版で面白かったのは『THE3名様』です。
『スピリッツ』の連載でも、読んでいたけど、
マンガはキャラに対する読者のイメージが固まっているので、
「イメージと違う」と言われてしまうんだけど、
実写版は、そんな人にも「ぴったり」と思わせてしまう面白さでした。
佐藤隆太さんが、愛読者で、仲良しとぜひやりたいということだったそうだけど、
まさに、ジャンボにぴったりでした。
関西人で、年長の岡田義徳さんは、静かな役で、
関西でよくいる、静かなんだけど、スローカーブで面白いタイプです。
最近、僕のお気に入りの塚本高史さんは、
女の子みたいなきれいな顔の美男子で、変な味があるので、
売れてしまうのが、もったいないくらいの逸材です。
コメディに、美形が交じると違和感が出そうなところを、
塚本さんのキャラで、突き抜けて溶け込んでいます。
設定が、実在の「ビッグ・ボーイ」だけで、しかも、いつも同じ席というところがいい。

4人ではなくて、3人というところも難しいけれど、成功すると面白い。
コマーシャル屋の僕的には、
カメラワークの演出で、バリエーションの教科書になるくらい、
引き出しが多くて、凄い。
僕の大阪時代も、コーヒー1杯で粘るファミレスで、
トーク力を鍛えられた気がします。

                        彰宏より。
P.S.
一緒に、ファミレスに食べに行こう。