青春が切ない人ほど、成功する。
(安田久さん著『一攫千金』)
親愛なる君に

この前、お店に連れて行っていただいた
「マネーの虎」の安田久さんの『一攫千金』(講談社)を、読みました。
これは、面白かった。面白すぎて、切なかった。
帯コピーの「金も女もベンツも、みんな欲しかった。」と
サブタイトルの「なにをやってもサイテーな男の成功術」との
ギャップが、ダイナミックで凄い。

〈今に見てろよ。来年には、女いっぱいはべらせて、ハワイに行って、
「太陽がいっぱいだ」と言ってやる。〉
「太陽がいっぱいだ」が、いい。

ヤンキー時代のカマロを前にしたスナップ写真に、
〈もちろん、俺のじゃない。〉というキャプションが、切ない。

〈勉強はできなかったけど、スポーツもできなかった。〉というのがいい。
普通、成功者の話は、「勉強はできなかったけど、スポーツでは負けなかった」
という話が、お約束なのにです。
リレーのアンカーをした時、
前のランナーが、3位で入ってきて、しかも4位が、2メートル遅れで入ってくる
〈いやな展開だ。もちろん、群衆の前で、抜かれた。〉
これは、僕も同じ経験があるので、切ない。
ビリで、バトンを受け取りたかった。

大学受験も、三流大学を、5校受けて、4つまでは思い出せるけど、
5つ目の大学が思い出せないというのが、切ない。
しかも、同じ5校を、3年連続で受けて、かすりもしない。
3年受けても、5校目を思い出せないのが、切ない。

                        彰宏より。
P.S.
やることが、いつも10年早い成功者の青春は、切ないですね。