あらゆるところが、自分のベッドとして身をゆだねる。
親愛なる君に

どんなところでも、寝ることができます。
たとえば、美容院のシャンプー台。
実際には、シャンプーは、ほんの数分のはずなのに、
「はい、お疲れ様でした」と言われると、
「あれ、自分は今、どこにいたんだっけ?」と、
場所も、時間も、前後の流れも、一瞬わからなくなります。
今、声をかけた女の子が、誰かも、わからない。
しかも、その数分の間に、しっかり夢も見ています。
その空間が、心地よくて、まわりの人を信頼して
身をゆだねているということもあります。
睡眠不足を、こうして補っています。
別の言い方をすると、どんなところでも、
まるで自分の家のベッドのように、身をゆだねてしまうのです。
あらゆるところが、自分のベッドです。

                        彰宏より。
P.S.
君の隣も、僕のベッドです。