悔しがる人が、いちばん楽しんでいる。
(ラン・フォー・ビジョン2005その(4))
親愛なる君に

ラン・フォー・ビジョンが始まる前に、
坪田一男先生とテレビのインタビューを受けました。
「アンチ・エイジングって、なんですか?」
僕は、こう答えました。
「坪田先生のように、50歳にもなって、しかも慶応大学医学部の教授にもなって、
それでも、必死に勝とうとして、負けると悔しがる。
これが、アンチ・エイジングですね」
大人になると、子供の頃持っていた「悔しい」という感情がなくなりますね。
レースから2日後、坪田先生からメールが届きました。

〈やっと精神的に立ち直り、メールを打つエネルギーが出ました。
年末には僕の祝勝会をやりたいとひそかに企画しておりましたが、
負けたからといってやめにしてしまうのは
アンチエイジング医学精神的によくないと思い返しました。
そこで中谷さんの4連勝祝勝会を
企画させていただきたく存じますがいかがでしょう。
(くやしいのと、人間が大きくなった気持ちの半々ですが)。
まだ気持ちが不安定なので、詳細はしばらくしてからご連絡申し上げます。
おめでとうございました(これ本当は言いたくない)。
PS:写真走る前のものだけ送ります。〉

これが、アンチ・エイジング魂です。
気温30度と、40メートルのコース延長を考えると、
坪田先生も、昨年よりも、さらにタイムをアップさせています。
坪田先生は「75歳くらいには、勝ち越していますよ」と言ってました。
坪田先生が75歳になるまで、まだ25戦あります。
それから考えると、まだ5試合です。
もう、来年が始まっています。
走ることはしんどいことです。
坪田先生がいなかったら、とっくにリタイヤしてしまっています。
ライバルに、感謝です。

                        彰宏より。
P.S.
今回、協賛のJALのスチュワーデスの方が、
表彰のプレゼンテイターに来られました。
制服で、表彰台に上ってしまったので、
「そっちは、入賞した人が乗るとこ」と思ってたら、
なんと、彼女も走って、3位に入賞された選手でした。
入賞した小澤みどりさんに、コツを聞きました。
「楽しんで走ることですね。中谷さんは、もう、楽しんで走ってらっしゃいますよ」
その通りですね。
ラン・フォー・ビジョンは、アイバンクのPR活動のイベントなのに、
勝手に、坪田先生と「ランナーズ杯」というマッチ戦をして「悔しがってる」僕たちが
いちばん楽しんでいますね。