視聴者は、結果よりも、真剣さや爽やかさを覚えている。
(ディベート・キング、太田龍樹さん)
親愛なる君に

プロとアマが対決する場合、どちらにプレッシャーがかかるかというと、
はるかに、プロにプレッシャーがかかるのが、競技の世界です。
そういう意味では、『ディベートファイトクラブ』で、
ディベート界に敵なしのキング、太田龍樹さんにかかるプレッシャーは
並大抵のものではないでしょう。
キング太田は、リベンジ戦で、
徹底的にテレビ・バージョンの演出をしてきました。
前回の対決では、伊集院光さんと対決、今回は、なぎら健壱さんとの対決、
ということは、テレビのプロという意味では、
立場が逆転するので、どちらにも、プレッシャーがかかっています。
勝ちよりも、受けたほうがうれしいと思いながらも、
いつの間にか本気になっていく姿に、見ている人は感動します。
そして、テレビのもうひとつの本質があります。
それは、視聴者は「真剣な人を、覚えているけど、
勝ち負けは、覚えていない」ということです。
解説をしている僕ですら、「で、どっちが勝ったの?」と家に帰ってから聞かれて、
「あれ、どっちだっけ?」というくらいなのです。
残るのは、爽やかさなのです。
これが、テレビなんですね。

                        彰宏より。
P.S.
結果が出たあとの、「ディベートは、あらゆることが、勉強です」という
キング太田さんのひと言が、かっこよかったです。