審査をしながら、どうしても、応募者としての、クリエイターの血が騒ぐ。
(EZアワード「ボウリング」2)
親愛なる君に

「EZアワード」の川柳部門は、僕の責任部門でした。

〈○いらん ×と△ 星願い〉(hide さん)

この句は、直感的にわからないと、読み飛ばされそうな句です。
ボウリングでは、○はスプリットを意味します。
×は、ストライク、△はスペアを意味します。
まるで、「トリビア」のようで、これをネタに推理小説が書けそうなくらいです。
○ばっかり、目指してはいけないんだなという勇気づけにもなってます。
なんと、作者は小学生だそうです。

〈倒れない ピンの根性 俺にくれ〉(ぱすく さん)

これは、ピンを敵と見ていないところが、凄い。
倒れてくれない相手を、アッパレと尊敬しているところに、
戦う者のボウリング道すら、感じます。
まるで、『バガボンド』や『蒼天航路』のセリフのような雄大さです。

「川柳部門」で、僕の選んだ基準は、2つ。

1.想像だけで作らないで、実際にボウリングを楽しみ、苦しんだことがわかること。
2.苦しんだけど、前向きで、明るく、悲惨さを笑い飛ばせること。

名和秋ちゃん責任担当の「Tシャツ」部門も、僕も、応募したかった。
僕の選択基準は、3つ。

1.着ながら投げると、気合が入ること。
2.街で着ても、オシャレなこと。
  『墨』(銘吉行さん)は、まさにそんなTシャツでした。
3.そのTシャツで、CMが作れること。
『進化論』(Monkey・D・Punch さん)は、
  サルから人間に立ち上がって、ボールを投げるという壮大なCMが
  BGMBは「ツァラトストラかく語りき」にして、そのまま撮れます。

ボウリングは、背中を最初に向けるので、背中がA面で、胸がB面なのです。
僕だったら、そういう組み合わせで、と考えている自分がいました。

                        彰宏より。
P.S.
やばい、どうしても、審査員ではなく、応募者の意識になっている自分がいる。