親が尊敬していた人の遺伝子も、自分の中に入る。
(勝海舟)
親愛なる君に

「子供の頃から、そんなに書くことが好きだったんですか?」
と、聞かれます。
子供の頃は、書くのが好きというより、
本を写すのが好きでした。
『少年朝日年鑑』のグラフを、丸ごと写していました。
なぜそんなことをしていたのか、理由が最近わかりました。
父親が、僕を勝海舟のように育てようとしていたのです。
そして、父親自身は、海舟の父親の勝小吉だと自称していました。
海舟が子供の頃、60両もする蘭学の辞書を買うお金がなくて、
辞書を借りて、丸写ししていたエピソードを読んで感動していたのです。
全58巻ですから、大変なことです。
しかも、1冊写すのも大変なのに、もう1冊写して、それを売って
借り賃の10両に当てていたというから、さらに凄い。
その写した本は、いまだに勝家に保存されているそうです。
自分のキャラの中に、親が尊敬していた人というのも、
DNAとして、入りますね。

                        彰宏より。
P.S.
明日は、母親が尊敬していた人のDNのお話をします。