面白い舞台には、客席に美人と怪物がいる。
(劇団☆新感線『メタル マクベス』)
親愛なる君に

劇団☆新感線の『メタル マクベス』(青山劇場)を、見てきました。
僕は、よくお芝居の日にちを間違えて行ってしまうので、
『アニー』ではないかと、びくびくしました。

面白いお芝居の鉄則があります。
それは、お客さんの中に、美人と面白い人がたくさん来ていることです。
劇場では、席に座ると、どこに誰が座っているか、隣の人ですら
知り合いがいても、気づかないくらいです。
では、どこで、「あっ」という出会いがあるか。
ロビーではありません。
それは、トイレです。
いのうえひでのりさんの対談本を一緒に作った
ダイヤモンド社の土江英明編集長とも、トイレで会いました。
出演者がお客さん用トイレに入ってきたような
ダイエーハードジェルのヘビメタさんも、いました。
一番感激したのは、シェイクスピア翻訳家の小田島雄志先生と、
トイレで遭遇したことです。
しかも、1幕前と、インターミッションの2回もです。
僕が、早稲田の演劇科の学生だった頃から、
小田島先生を、劇場でよくお見かけしていました。
謎は、27年くらいたってるはずなのに、
小田島先生が、年をとらないで昔のまんまなのです。
ということは、小田島先生は、僕が演劇科の頃、かなり若かったことになります。
小田島先生の息子さんが、文学部の同級生だったので、
さすが、小田島先生は、魑魅魍魎の世界の方だったんですね。
せっかく面白い舞台だったのに、
舞台の感想を書かずに、客席の怪物の話をしてしまった。
パチンコと宝塚が大好きな小田島先生と いのうえさんには、
秘密の抜け穴がありそうです。

                        彰宏より。
P.S.
はねたあと、もう一度、トイレに行ったけど、
さすがに、3回目は会わなかった。
ひょっとしたら、個室のほうにひそんでいたかもしれない。