怖い話には、さらに続きがある。
(稲川淳二さんのタイタニックの話)
親愛なる君に

その人の話し方を知ってる人にとっては、
その人の書いた本は、さらに面白い。
稲川淳二さんの本は、ライブを聴いたことがある人には、
まるで、生で聴いているように、ゾクゾクします。

「タイタニック」
(『稲川淳二のすごーく怖い話〈PART4〉』リイド文庫)を読みました。
タイタニックの沈む14年前に、まったく同じ内容の小説が書かれているそうです。
船の名前も、タイタン。
大きさも、出航日も、出航地も、氷山にぶつかるところも、
救命ボートの数も、被害者の数も、ほとんど瓜二つなのです。
そして、それを書いた新聞記者も、
本物のタイタニックに乗って亡くなっているのです。

この話には、まだ続きがあります。
さらに、実際のタイタニックが沈んでから23年後。
タイタニアン号という船が、沈没した海を走っていた。
船首で見張りをしていた若者は、その日が誕生日でした。
4月14日生まれの23歳。
つまり、彼は、23年前、タイタニックが沈んだ日に生まれているのです。
彼は、怖くなって叫んで、船を止めた。
船が止まった。
なんと、目の前に、氷山があって、間一髪で助かったという話です。

さらに、この話には、恐ろしい続きがあります。
それは、稲川さんの本を読んでのお楽しみにしておきましょう。

                        彰宏より。
P.S.
ちなみに、僕の誕生日も、4月14日です。