子供の頃見た大人のミステリーを、大人になってから見直す楽しみ。
(『ロアルド・ダール劇場』)
親愛なる君に

衛星放送の素敵なところは、
子供のころ見ていた番組を見直すことができることです。
最近の僕のお気に入りは、
ミステリチャンネルの『ロアルド・ダール劇場』です。
30分のショートミステリーです。
主人公が追い込まれたり、巻き込まれる設定から始まって、
意外なオチで、ドキッとさせられる。
30分という短さに、まるで、舞台劇を見るような緊迫感があります。
僕は、子供の頃、海外の30分ミステリーが好きで、よく見ていました。
オチにドキリとさせられながら、いつか、こんなお話を書けるようになりたいと
思っていました。
今、見直してみると、かなり大人のお話です。
子供には、理解できない大人の感情の機微が、描かれています。
子供の頃の僕には、そこがまた、ミステリアスに感じられていたのでしょう。
著者みずから、ストーリーテラーとして登場するスタイルもおしゃれです。
アメリカではなく、イギリス風のアイロニーも、
僕の過去世のイギリスの血に、共感を呼びます。
子供の頃に戻っていっているということから考えると、
短編ミステリーを書くようになる未来が、予測されます。

                        彰宏より。
P.S.
見たミステリーを、君に話すのも、大好きです。
君が、わくわくしながら、聞いてくれるから。