「シャビシャビ・カレー」には、蛭子能収さんの絵の汗が似合う。
(『モンスナック』)
親愛なる君に

子供の頃、父親に連れられて大阪の街に出ると、
そこで食べるものは、いつもカレーでした。
だから、カレーには、かなりこだわりがあります。
また、カレーには、かなりのバリエーションがあるので、
どれが正解というより、ジャンル分けが必要となります。
シチュー風カレーと、おソバ屋さんカレーと、レトルトカレーと、
缶入りカレーと、カレー粉カレーと、
インドカレーと、タイカレーとを、比較することはできないのです。
僕のお気に入りのカレーは、
新宿紀伊國屋書店の地下にある『モンスナック』のカレーです。
カウンターだけの小さなお店です。
早稲田の学生時代から、紀伊國屋ホールのお芝居や
新宿で映画を見る時は、必ず通っています。
『モンスナック』のカレーは、お店では「サラサラカレー」と
うたっていますが、僕は「シャビシャビ・カレー」と呼んでます。
かなり、液状なのです。
ちょっとでも傾けると、お皿からこぼれてしまいます。
僕は、この「シャビシャビ感」が好きです。
シャビシャビ感が強いカレーほど、香りが強い気がします。
「らんぷ亭」が、一時、このシャビシャビカレーを出していて
ファンだったんだけど、販売が終わってしまって残念です。

                        彰宏より。
P.S.
『モンスナック』の壁には、紀伊國屋ビルらしく、
演劇人の色紙が並びます。
人物がいつも汗をかいている蛭子能収さんのイラストが、
もっとも似合っています。