資料の値打ちは、卒業してから出ないと、わからない。
(三丘資料室)
親愛なる君に

高校を卒業してから、29年ぶりに、校内に足を踏み入れました。
まるで変わらないところと、まるで変わってしまったところの
両方が、入り交じるところが、不思議です。
『猿の惑星』で、自由の女神を見つけてしまった
チャールトン・ヘストンの気分です。
校舎は、建て替えで、グラウンドとの位置関係が逆転してしまって、
まったく だまし絵のような、変な感じです。
100年以上にわたる三国丘高校の歴史的資料を整理されている
松本政春先生に、三丘資料室に案内していただきました。
僕の学生時代からあって、生徒も入れるのに、
一度も入ったことがありませんでした。
その貴重な興味深い膨大な資料が所狭しと、
まるで、100円ショップのように積み上げられていました。
「こんな貴重な資料が……」と驚くようなものばかりです。
たとえば、戦争中の物資の少ない時の記録の紙の裏は、
英語の試験で、記入・採点されていました。
敵性語は一般には禁止されていたけど、
エリートは、英語を勉強していたのがわかりました。
その貴重な資料の中に、中谷彰宏文庫が設けられていたのは、
歴史に参加できた喜びを感じました。

                        彰宏より。
P.S.
これは、ついでではなく、じっくり泊り込みで、
拝見しなければならないと、直感しました。