好きな人に読まれたいのに、好きな人に読まれるのは、ドキドキします。
(桂米朝師匠&桂小米朝師匠)
親愛なる君に

僕が大好きな落語の本、『大人の教科書』(きこ書房)を書く時、
ドキドキしたことが、2つあります。

(1) プロの落語家の人に読まれること。
(2) 桂米朝師匠に読まれること。

でも、超一流の本物の人となると、どんなにつたないもので、
「ちっともわかってへんけど、これがキッカケに、落語に興味を持つ人が
出てくれるなら、ええんちゃう」と、オマケしてくださる気がしました。
米朝師匠のご子息の桂小米朝師匠に、
『大人の教科書』を、2冊、お送りさせていただきました。
さっそく、ご丁寧な、お手紙をいただきました。

〈いやぁ、びっくりしました。
中谷さんが、こんなに落語が好きで、
しかもこんなに落語に対する知識がおありだなんて……。〉

〈二冊頂戴しましたので、一冊を父に渡しました。
今、黙々と読んでいます。〉

好きなことについて書いて、好きな人に読まれることは、
作家にとって、これほどうれしいことはないのに、緊張です。

                        彰宏より。
P.S.
まるで、1対1で、お稽古をつけてもらっている緊張と幸福です。