「痛い」と口に出すのをガマンしていると、痛さを感じなくなる。
親愛なる君に

ボールルームダンスをしていて、いろんないいことがあったけど、
ひとつ苦手になったことがあります。
それは、正座です。
子供の頃は、習字をしていたので、
3時間くらい、まったく苦になりませんでした。
ところが、花岡浩司先生に、インナーマッスルを
ダンス用の欧米人筋肉にしていただいたので、
正座ができなくなりました。
花岡先生は、1分でギブアップだそうです。

この間、正座をしなければならない状況になりました。
1時間。
なんとかなるだろうと思って、しびれたまま、ごまかして、立ちました。
立ったつもりでした。
ところが、右足は、完全に反り返ったまんま、
体重をぐんとかけてしまいました。
本人は、足の裏がついているつもりだったからです。
その後、革靴をはいて、ごはんを食べて、お風呂に入って、
ベッドに入って、自分の足を見て、びっくりしました。
足の甲が、こんもりはれ上がっていて、紫色になっていたからです。
「これは、かなり痛かったでしょう」
と、マッサージの先生に言われました。
なぜ、痛さを感じなかったか。
子供の頃、母親が厳しくて、「痛い」と言うと、叱られたからです。
「痛い」と、口にするのをがまんしているうちに、
「痛い」という感覚も、感じなくなったのでした。

                        彰宏より。
P.S.
ありがたいことです。
このところの猛暑も、「暑い」と感じないのです。