童話は、大人になって読み返して、初めて面白い。
(森達也さんの『王様は裸だと言った子供はその後どうなったか』)
親愛なる君に

森達也さんの『王様は裸だと言った子供はその後どうなったか』
(集英社新書)が、面白かった。
童話の裏話や後日談です。
現代的で、より人間的なリアルな解釈が、実に面白い。
この本の中で、新解釈で面白かったベスト3は、
「裸の王様」
「赤ずきんちゃん」
「美女と野獣」
の3つです。
あらためて童話を読み返して感じるのは、オリジナルのテキストも、
タイトルは知っているけど「では、どんなあらすじですか」と聞かれると、
あやふやになってしまっている童話がたくさんあるということでした。
子供向けの本で読んでいたので、
省略されていた細かい描写や、
子供に実感がないので、読み流してしまっていた部分を、
再発見することがたくさんありました。
おじいさんだと思っていた「ドン・キホーテ」が、
なんと自分の年齢であることに、がくぜんとしました。

                        彰宏より。
P.S.
僕も、童話の新解釈を、ぜひ書いてみようと思います。
お楽しみに。
講演では、「本当のシンデレラ」は、話したりしています。