吹き替えの役者さんが合うと、ドラマは成功する。
(若本規夫さん)
親愛なる君に

『プリズン・ブレイク』の登場人物の中で、
主役のスコフィールド以外で、どの役をやりたいかと聞かれたら、
即答します。
Tバッグです。
ロバート・ネッパー演じるセオドア・バッグウェル。

スコフィールドが理系の知性であるのに対し、
Tバッグは、芸術系の知性です。
孤独な幼少期に、かなり本の世界に逃げ込んでいたと思われます。
Tバッグというキャラが、この物語に、立体感を生み出しています。

そして、日本語版『プリズン・ブレイク』の成功の理由は、
Tバッグ声を、若本規夫さんが吹き替えたことです。
朗々たる抑揚のあるせりふ回しを、違和感なくできるのは
若本さん以外になかったでしょう。

他の映画で、ロバート・ネッパーの吹き替えを
別の人がされているのを聞いたら、
「あれっ?」っていう感じになってしまいました。
若本さんは、『ごっつええ感じ』や『すべらない話』でも、
ナレーションをされています。
松本人志さんの感性も、さすがです。

                        彰宏より。
P.S.
ちなみに、『サザエさん』の穴子さんの声も、若本さんです。