ボルトは、競技場ではなく、野山を走っている。
(ウサイン・ボルト)
親愛なる君に

「このあと、ボルト登場」というテロップにつられて、
毎朝5時まで、ベルリン世界陸上につきあってしまいました。
どんなに寝不足になっても、
朝5時までつきあう価値がありました。

ボルトには、ストイックとおちゃめが、同居しています。
おちゃめな天才という才能ばかりが報道されるけど、
ストイックをストイックと感じさせないのが、最高のストイックなのです。

100メートル決勝は、やっぱり、ゲイとパウエルを見て、走っていました。
勝つために見るというより、「みんな、来てるかー」と、
ボスライオンが、仲間のライオンを確認している感じです。
ライバルが速く走れば走るほど、ボルトのスピードが速くなります。
ボルトが、他の7人のランナーを引っ張って走っているのです。
他の選手が、競技場を走っているのに、
ボルトだけが、野山を走っている気配なのです。

走りに見とれて、忘れていたタイムを見て、びっくり。
世界新を、リアルタイムで見れるのは、感激です。
しかも、タイムを見ることすら、忘れさせられるのです。
さらに、ボルトにとっては、200メートルが本業で、
100メートルは副業なのです。

「なぜ、走るんですか?」というインタビューに、
答えたボルトのメッセージが、印象的でした。
「伝説を作るため。」

                        彰宏より。
P.S.
得意のイナズマポーズをするコツは、下から上げるのではなく、
上から上げることです。