クラッシックのコンサートは、カーテンコールが短いほうが、
かっこいい。(指揮者・西本智実さん)
親愛なる君に

西本智実さん指揮のコンサートに、行ってきました。
サントリーホールは、ステージの横や後ろまで席があるので、
指揮者の表情や、演奏している人の細かいしぐさまで、
つぶさに見ることができます。
これは、かなり贅沢なことです。
間近で見ると、演奏者は、実に細やかなことを
忙しくしていることがわかりました。
感激したのは、ティンパニー。
一番後ろで、一番大きな鳴りものなのに、やっていることは、
かなり神経質な作業でした。

日替わりのこの日のプログラムは、ベートーベンの7番。
僕は、ベートーベンの中で、7番が好きで、
予備校の寮にいる時、カーテンを閉め切って、
かけていたのを思い出しました。

クラシックのコンサートは、カーテンコールが、
お約束のように長いんだけど、
この日、西本さんは、さっと引っ込まれたのが、
クールで、一番かっこよかった。
その話を楽屋でしたら、「
ヘトヘトですからね」と関西弁で照れていました。
演奏家という猛獣を使いこなすのだから、
へとへとになりますね。

                        彰宏より。
P.S.
隣の老紳士が、「私の青年の頃は、バイオリンの第1と第2が、
左右に分かれておりました」と話していました。
「私の青年の頃は」という言い方に、気品がありました。