辛口・激辛・超激辛の3段階の真ん中の「激辛」が、一番職人芸だ。
(宮藤官九郎さんの『少年メリケンサック』)
親愛なる君に

宮藤官九郎さん監督・脚本の『少年メリケンサック』が、面白かった。

クドカンさんは、テレビと映画と舞台で、
辛いカレーが売りのカレー屋さんに例えると、
辛口・激辛・超激辛の味を分けるのが、絶妙です。
カレーでは、この3つのうち、もっとも職人技を求められるのは、
真ん中の「激辛」です。
舞台になると、完全に、趣味の世界に確信犯として入って行って、
テレビでの欲求不満をぶちまけて、バランスをとっています。

僕は、激辛の映画が、ちょうど好きです。
テレビではできないけれど、わけがわからないところまでいかない
職人芸を感じます。
脚本の『舞妓Haaaan !!!』も、映画でぴったりでした。
僕が、一番好きなセリフは、
重病人状態でやってきた田口トモロヲさんに、
三宅弘城さんが言った一言。
「ジミーさん、だいぶ良くなりましたね」
これこそ、クドカン名ゼイリフです。

                        彰宏より。
P.S.
車椅子を押している奥さんが、何を歌っているか分からない
田口トモロヲの歌に、ノリノリになっているのにも、愛を感じました。
この奥さんは、たぶん、彼が事故に遭ってから、
結婚したんだろうなと考えると、純愛ですね。