動物園に、新聞を読みに行こう。
(旭山動物園園長の坂東元さん)
親愛なる君に

旭山動物園園長の坂東元さんの本を2冊読みました。
『ゲンちゃん獣医になる』(角川つばさ文庫)
『動物と向きあって生きる』(角川ソフィア文庫)
どちらも、深い本でした。

【1】ふだんは避けている、死について考えること。

〈死は、受け入れるもの。
 死は、ほかの生き物を生かすもの。
 死は、いのちといのちをつなぐもの。〉

【2】かわいいというのは、残酷なこと。

かわいいと思うと、野生の動物にも、お手をさせたくなる。
お手をしないと、もう、かわいくなくなるという
逆恨みが起こる。
かわいいも、かわいくないも、動物にはないこと。

【3】動物を見に来ない動物園があってもいいこと。

ドイツの動物園では、動物のオリの前で、
カフェのように新聞を読んでいるおじさんがいるそうです。
カフェのような動物園って、進化系で、オシャレですね。
坂東さんが、動物園の入場者数を増やすために
がんばっていたのではないことが、改めて、わかりました。
早くブームが落ち着いて、入場者数が少なくなることを、
獣医・坂東さんは、望んでいるに違いありません。

                        彰宏より。
P.S.
あざらし館のもぐもぐタイムの時に、僕のすぐ隣に、
坂東さんが立って、ワンポイントアドバイスを真剣に聞いていました。
僕は、声をおかけしませんでした。
野生の動物に声をかけないのと、同じように。