間をはずすのが、二人芝居のだいご味。
(小松政夫とイッセー尾形のびーめん生活 2010in クエスト)
親愛なる君に

イッセー尾形さんと小松政夫さんの二人芝居、
「小松政夫とイッセー尾形のびーめん生活 2010in クエスト」に、
行ってきました。

舞台上に並べられた衣装や小道具を見ながら、
まだ始まっていない物語を想像する時間が、大好きです。
下手にイッセーさんの衣装、上手に小松さんの衣装。
両方を眺めているうちに、客席に目をやって、気づきました。
客席にいるお客さんが、イッセーさんのお芝居に出てくるキャラの
人たちに、見えてきました。
このおじさんのウィッグは、あのキャラのウィッグだなとか、
このおばさんのスカーフとメガネは、あのキャラだなとか。
イッセーさんは、客席を見ながら、新作を作っているにちがいないと、
気づきました。

暗転板付きで始まった瞬間、二人芝居のドキドキに引き込まれました。
二人芝居のだいご味は、「間」をどんどん崩されていくことです。
通常の間とちょっと外れたところにある、もう1つの間なんですね。
間をはずす名人芸を、堪能させていただきました。

                        彰宏より。
P.S.
「やれやれ、今日が、一番良かった」と言う小松さんに、
イッセーさんが、つっこみました。
「まだ、終わっていません。二日目ですから」