大御所に、顔面攻撃できる達人。
(小堺一機さん『いつだってごきげんよう』)
親愛なる君に

小堺一機さんの『いつだってごきげんよう』(扶桑社)が、
面白かった。
サブタイトルは、「小堺一機が学んだ会話術」。
「学んだ」というところがもう、小堺さんの腰の低さ。
小堺さんの凄さは、腰の低さだけではありません。
「大御所に、顔面攻撃できる凄さ」なのです。
上から下にツッコむのは難しくない。
小堺さんの技は、下から上にツッコんで、
しかも上の人の失敗をフォローし、
愛されるキャラにできるハイパーテクニックです。

大御所のトークにお客さんがシーンとしてしまった時は、
「東京にも、こんな静かな所があったんですね」。

大御所のオヤジギャグが止まらなくなった時は、
「この中にお医者さんはいらっしゃいませんか」。

ほかにも、満載。
「お客さん、そろそろ看板なんですけど」
「あのー 一つ質問なんですけど、いつ息してるんですか」
「すみません、続きはご自宅でお願いします」
「これは、おおごとになりますよ」
「初対面の人に大変言いにくいんですが、バカですか」

ただし、これは有段者のみが使っていい技なので、
ビギナーがマネをすると、やけどをします。

                        彰宏より。
P.S.
この本を読んで、さっそく上司に使って、
そのまま地方に栄転になった人もいるだろうな。