見過ごしていた石碑を読むことで、1000年の教えを守れる。
親愛なる君に

自然は、つい近視眼的になってしまう人間に、
100年単位、1000年単位でものを考えることを教えてくれます。
今回の災害でも、昔の人の「石碑の教え」に
守ってもらえた地域がありました。

津波とは縁がないような僕の故郷・大阪の堺市にも、
100年ごとに、津波が押し寄せていました。
子供の頃、台風の話はよく聞かされていましたが、
堺が津波に襲われた話は、聞いたことがありませんでした。

堺市の大浜公園に、「安政津波の碑」があります。
<宝永南海地震(1707年)で、川や船に逃げて、
堺の多くの命が失われた。
この時の教えで、安政南海地震(1854年)には、
神社に逃げた堺の人は、被害者が出なかった。>
という主旨の教えが、刻まれています。

おじいさんのおじいさんの話を、
聞いて語り伝えることが、大切ですね。

                        彰宏より。
P.S.
各地の100年単位で起こっている津波の記録をまとめた
都司嘉宣さんの『千年震災』(ダイヤモンド社)が深かった。